ヤロウ(ヤロー) Yarrow / セイヨウノコギリソウ
肌の引き締めと肌荒れに
覚えておきたいキーワード | 肌の引き締めたい、肌荒れにが気になるとき |
名 前 | ヤロウ(ヤロー) |
学 名 | Achillea millefolium L. |
別 名 | セイヨウノコギリソウ(西洋鋸草)、アキレア |
主な作用 | 発汗、抗炎症、解熱、殺菌、止血、抗炎症、健胃、リウマチ |
効能(お悩み) | 痛みや熱のある風邪、傷の消毒、止血、髪の毛の成長、生理不順、更年期障害、ニキビ、健胃、リウマチ |
利用法 | ティー、チンキ、エキス(成分浸出液、成分抽出液)、精油 |
化粧品表示名称 | セイヨウノコギリソウエキス ≫ セイヨウノコギリソウエキス配合商品はこちら |
味・香りの特徴 | やや苦みがある |
分 類 | キク科・アキレア/ノコギリソウ属 |
主な原産地 | ヨーロッパ、アジア、北アメリカ |
利用部分 | 全草(花、葉、茎、根) |
種 類 | 多年草 |
草 丈 | 30~60cm |
注意 | ・多量に服用すると頭痛やめまいを起こすことがある。・日光過敏症やアレルギー、キク科アレルギーの場合は反応の原因になるので使用しない。・妊娠中は使用しない。・敏感肌の人は使用量を控える。 |
ヤロウの効果
解熱に用いられ風邪の回復に
ヤロウは熱を伴う風邪に効果があるとされています。古代から傷薬と知られ、鼻血を止めることから別名ノーズブリード(鼻血)と呼ばれているそうです。 抗炎症もあり、民間療法でリウマチに用いられるのはこのためであると考えられます。
生理不順や更年期障害の緩和にも用いられています。肌に関しては、収れん作用によって肌の引き締め、抗炎症からニキビ改善の手助けにもなります。また髪の成長を促してくれ、トニックやコンディショナーにも利用されます。
ヤロウの歴史
古代ギリシャ神話にも登場するヤロウ
古代ギリシアの英雄アキレスがヤロウの効能を説き、トロイ戦争で傷ついた多くの兵士の傷口の手当をし、救ったといわれており、別名アキレスはこれに由来します。ヨーロッパでは古くから修道院や家庭の万能薬として用いられました。
古くから聖なる力があるとされるヤロウは、預言と密接な関係があるとされています。ヨーロッパではドルイド教の祭司たちが季節の天気の占いに用い、 未来予言に中国では茎が使われていたといいます。また、幸運を招くハーブとされ、婚礼の祝いで席に飾られ、花嫁のブーケに「7年にわたる愛」として使われました。日本には1887年(明治20年)に渡来し、小石川植物園で栽培されました。
ヤロウの特徴
小さな白い花が集まり花を咲かせる
春から夏にかけて白い小さな花を咲かせ、園芸品種として赤やピンク、黄色の花も楽しめます。地下茎は這うように広がります。属名Achilleaは葉がのこぎりの刃に似ていることから由来するといわれ緑色で細かい羽状に切り込んで鋸歯状になっています。乾燥させても花の色が変わりにくいので、ドライフラワーやポプリとしても好まれます。若葉はサラダとしても食用できます。
ヤロウの育て方
暑さ寒さに強く花もちが良くカーデニングにも人気
日当たりと水はけが良く、表土の深い、粘土質の土地を好み、放っておいても良く育ちます。夏に蒸れると枯れることがあるので株間40~60cmに植え付けます。肥料を控えめにするとしまった茎葉になり、花つきがよくなるといわれています。葉のままで越冬させます。その際、表面の葉は枯れますが新芽は保護され翌春そこから伸びてきます。
ヤロウ(ヤロー)Yarrow栽培のワンポイントアドバイス

ネイチャーズウェイ明野ハーブ農場
山口農場長
明野ハーブ農場は、2013年6月にハーブの「有機JAS認証」を取得しています。
繁殖は株分けがおすすめ。どうしても種まきする場合は以下の点に気をつけてください。
種まきの注意
1.種がすごく細かいので撒き床に水やり後、種をうすく撒き新聞紙で覆います(光と湿度が保たれる)。
2.播種後5~7日ほどで発芽します。発芽後も苗が小さいのでジョウロは厳禁。ある程度大きくなるまでは霧吹きなどで水やりを行ってください。
多年草で植えっぱなしも可能ですが株が弱るので2年ごとの植え替えや株分け(株の更新)をお勧めします。
ヤロウ(ヤロー)栽培の年間スケジュール
月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
種まき | |||||||||||||
花期 | ● | ||||||||||||
株分け・植え付け | |||||||||||||
収穫 | 花 | ||||||||||||
葉茎 | |||||||||||||
種 |
●は、2年目〜のスケジュールになります。
日照 | 日なた | 半日陰 | 日陰 |
温度 | 耐寒 | 半耐寒 | 非耐寒 |
土 | 肥沃 | 普通 | 痩せ地 |
水やり | 多湿 | 普通 | 乾燥 |
色分けについて | 良好 | 可 |
参考文献:改訂版はじめての人でもかんたんハーブの育て方、ハーブのすべてがわかる事典、ハーブ大百科
ハーブ事典TOP | ハーブの基礎知識 | ハーブの特徴と育て方 | お悩み別ハーブ辞典 |